伸縮装置には大きく3つの種類に分けることができます。構造別と材質別、機能別の3つです。
各装置は、衝撃の吸収性が高い、維持・管理が簡単など、それぞれで特徴が違います。そのため、設置する橋や道路の環境に合った装置を選ぶためには、各々のメリットを知ることが大変重要なのです。
この記事では、伸縮装置の種類について紹介し、それぞれの特徴とメリットを解説します。記事を読めば、どんな装置があるのかを大まかに押さえることができます。
伸縮装置3つの種類
伸縮装置は次の3つの種類に分けられます。
- 構造による分類
- 材質による分類
- 機能による分類
使っている材料、作り、使う場所の3つで分類するというイメージです。また、それぞれの種類でもさらに細かく分類されるので、各種類の概要を順に解説します。
構造による分類
構造による分類は、装置の上を走る車両の重さ(輪荷重)を支持するかどうかがポイントです。次の2つの種類があります。
突き合わせ型が輪荷重を支持できない構造で、荷重支持型がその名の通り輪荷重を支持できるものです。
前者は比較的安く、後者は耐久性が高いので多くの場所で使用されています。
材質による分類
伸縮装置の主な材質が何かで分類します。次の3つの種類があります。
ゴムジョイントはゴム材と鋼材、埋設ジョイントは使用する道路と同じ程度の舗装材料を主に使っています。
フィンガージョイントは鋼材を使っていて伸縮性が高いため、遊間の大きい橋に使用されるケースが多いです。ただし、メンテナンスが大変で定期的なチェックが必要となります。
機能による分類
装置を使用する場所がどこかで分類します。次の3つの種類があります。
- 車道部用
- 歩道部用
- 縦目地用
縦目地用は、車両が進む方向にそって設置される伸縮装置です。主に道路の幅を広くする拡幅の際に使われています。
車道用は鋼材だと車がスリップする恐れもあるため、露出面積が大きい場合は滑り止めの加工を施すことも多いです。
伸縮装置の種類は設置する環境に合わせて選ぶ
伸縮装置は種類も豊富にあるため、その選択がとても重要です。周辺の環境や施工箇所の状況をみて、適切なものを選ぶことで橋や道路の保全や通行者の安全に繋がります。
- 図面から伸縮桁長を求める
- 温度変化の係数をかける
- 求めた伸縮量に余裕量を足す
新設か補修か、あるいは寒い地域なのか。設置する場所をしっかりと把握して、選定計算に反映しなくてはいけません。
より詳しくは次の記事にまとめていますので、以下をご覧ください。