フィンガージョイントとは伸縮装置の1つで、橋や高速道路の繋ぎ目に設置されてます。
鋼材で作られており、見た目が櫛(くし)の形をしているのが特徴で、古くから使われている歴史の長い装置です。
この記事では、フィンガージョイントの特徴を3つのポイントを元に解説します。見た目や構造など、基本的な知識をまとめているので、読めば概要はすべて押さえられます。
フィンガージョイント3つの特徴
伸縮装置の1つであるフィンガージョイントの主な特徴は次の3つです。
- 鋼材で製造されている
- 櫛形の構造である
- 輪荷重を直接支えられる
鋼材で製造されている
伸縮装置にはゴム製と鋼製の2種類がありますが、フィンガージョイントは鋼で作られています。鋼製はゴムよりも劣化しにくいため、長期的に使用できるのが最大のメリットです。
その一方で、コストが高い、重量が重いなどの問題もあります。そのため、部分的にゴムを使用する等をして、費用の削減や軽量化を施しているメーカーは多いです。
また、車両が通ったときの騒音も大きいため、あまり音が出ないように周辺に配慮した作りにすることが求められます。
櫛形の構造である
次の写真のように、フィンガージョイントは櫛(くし)のような形をしています。
この見た目が指を組んだように見えるため、フィンガージョイントと名付けられました。
伸縮装置の大きな役割は、橋の伸び縮みに対応することです。鉄やコンクリートで作られた橋は、気温の影響で伸縮を繰り返します。
フィンガージョイントは、その伸び縮みを指の部分がズレることで対応できる単純な構造です。
輪荷重を直接支えられる
伸縮装置は輪荷重を支えられるものとそうでないものの2種類に分かれます。
自動車の車輪1つから路面に加わる垂直荷重のこと
フィンガージョイントは鋼で構成されているので、装置自身で輪荷重を支えることができます。そのため、伸縮量が長くても対応できるため、大型の橋にも設置できるメリットがあるのです。
フィンガージョイントはメーカーごとの特徴が少ない
フィンガージョイントの歴史は伸縮装置の中で1番古いです。年月が長いため、製造する上での仕様が決まっており、メーカーごとの特徴があまり見られなくなりました。
そのため、製造するのは伸縮装置を専門とするメーカーだけではありません。橋を設計・建設する会社であれば、決まった仕様でフィンガージョイントを作ることができます。
特徴があまりないこと。これがフィンガージョイントの特徴の1つと言えるかもしれません。