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伸縮装置からの騒音問題!何が原因?点検方法は?

騒音による被害

橋の下を通る際に、上から「ガタン」という音が聞こえてくることがありませんか?
それは、車が伸縮装置の上を通過するときの音かもしれません。
その音が小さいうちはあまり気に留めないものですが、大きいものになると
その付近で生活している人にとっては大きなストレスとなります。

 

たとえば、夜間に車が通過することで、騒音が発生し、周辺住民の方の睡眠の妨げに
なることがあります。
そうすると、伸縮装置から発生する音の苦情が役所に寄せられ、改善の検討を行う
必要に迫られます。

 

そもそも、伸縮装置による騒音はどのように発生するのでしょうか。
その原因を見ていきましょう。

騒音発生の原因

伸縮装置による騒音の原因として考えられるのは、
1.車が伸縮装置を通過する際に発生する衝突音
2.鋼製部材の露出面積が多い製品に、タイヤが通過する際に発生する金属音
3.伸縮装置溝から発生する空気の破裂音
などが考えられます。

 

1.車両通過時に発生する衝突音
伸縮装置を通過するときに、タイヤが伸縮装置に対して直角で入った場合、
タイヤと伸縮装置端部が接触し、衝突音が発生します。
また、伸縮装置と舗装やコンクリートに段差がある場合、
段差を乗り越える形になるので、同様に衝撃音が発生します。
速度が速いほど音も大きくなります。

 

2.表面積が大きい伸縮装置を通過する際の金属音
上記と似たようなケースですが、大型の伸縮装置を通過する際には、
タイヤと伸縮装置の触れる面積が大きくなります。
その結果、甲高い金属音や、ゴムをたたく音が発生します。
その音が遊間部を抜けて桁下まで届きます。

 

3.伸縮装置の溝から発生する空気の破裂音
表面に溝のある伸縮装置上をタイヤが通過することで、空気が
閉じ込められた状態になります。
通過後、閉じ込められた空気が解放されることで破裂音が発生します。

 

騒音対策について

段差が発生している際には、傷んだ舗装の打ち替えや段差修正材を使用して
段差をなくすことが考えられます。
しかし、段差修正材を用いる場合、車両が通過するたびに修正材が徐々に
はがれてしまうので、応急処置的な側面が強いです。
伸縮装置やコンクリートが健全であるが、舗装がすり減ってしまっている際などに
有効な手段だと考えられます。

 

次に遊間部に防音材を設置して桁下に伝わる音を軽減するなどの方法があります。
発生した音が遊間部を抜けて桁下まで届くので、その間に緩衝材を設けることで
音を軽減することができます。

 

最後に破損した伸縮装置を交換する方法があります。
橋梁形式、伸縮量、遊間に合わせて伸縮装置を選定し、破損した伸縮装置と
交換することで、段差などが解消されて音を軽減することができます。

 

点検方法について

点検方法については下記の方法が考えられます。
1.騒音測定器を用いて、桁下に伝わる音を測定する。
2.伸縮装置、コンクリート、舗装の段差をはかり、段差の有無を確認する。
3.伸縮装置の破損状況を目視にて確認する(爪が欠けている、ゴムが切れているなど)。

 

まとめ

伸縮装置の騒音問題は、段差ができたために発生しているケースが多いです。
その段差を解消できれば音の問題も解決するかもしれません。
補修にはコストがかかりますので、十分に検討を行い、適切な方法にて解決するようにしましょう。