橋桁(はしげた)とは、人や車が通る箇所のことです。橋の主要部分に当たり、材料はコンクリートや鋼などを使用して構成されています。
また、橋の規模や設置する環境によって、橋桁への影響も大きく違います。そのため、それらに対応できるように様々な種類の橋桁があり、それぞれに特徴も異なります。
この記事では、橋桁とはどこを指すのかイラスト付きで紹介しました。橋桁の種類や構造についてもまとめましたので、橋の基礎知識としてご活用ください。
橋桁とはどの部分?
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橋は川や谷などの上に通路をかける構造物を指しますが、橋桁はその通路を支えるメインの部分です。
橋台・橋脚という柱を立て、それを伝うように橋桁を設置しています。そのため、橋台・橋脚は垂直方向に、橋桁は水平方向に長く伸びるという違いがあるのです。
また、橋の構造によって橋桁の位置は異なり、それにともなって名称も変わります。具体的には次の通りです。
上路式
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トラス構造などの上に橋桁があり、桁下に十分な空間があることが前提となる方式です。主に山間部や谷間で用いられます。
下路式
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トラス構造などの下部に橋桁があり、桁下に空間があまりない場合に使用される方式です。主に都市部や平地で用いられます。
中路式
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トラス構造などの中間に橋桁があり、3つの方式では最も使用される割合が低いです。主に鉄道橋に用いられています。
橋桁の構造と種類
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以前の橋桁は木造が多く、作りも単純なものがほとんどでした。しかし、現在は橋の大型化が進んだことで橋桁に鋼やコンクリートを使用しており、それに伴い構造も複雑になっています。
そのため、橋桁は構造によっていくつかに分類されています。大きくは断面構造と連続性の2つで分けることができ、具体的には次の通りです。
断面構造による種類
橋桁の断面を元に分類ができ、以下3つがその代表例です。
- I形桁(H形桁)
- 箱桁
- T形桁
I形桁(H形桁)
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断面が「I」や「H」の形をしています。鋼材で構成されており、プレートガーダー(鈑桁)とも呼ばれています。
比較的スパンの小さい橋に使用されることが多く、工期が短いことも大きな特徴です。
箱桁
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断面が箱状になっており、鋼材で作られる場合はボックスガーターとも呼ばれています。箱桁はコンクリートで構成されるケースもあり、曲げ剛性とねじり剛性に強く、スパンの長い橋に適した構造です。
T形桁
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断面が「T」の形をしており、プレストレストコンクリート(PC)や鉄筋コンクリートで構成されています。
PCの場合は工場などで製造されたT桁を並べて鋼棒で横締めしており、鉄筋コンクリートは現場で型枠を作りコンクリートを流し込むため一体化しているのが特徴です。
連続性による種類
橋桁のつなぎ方によって分類ができ、具体的には次の通りです。
- 単純桁
- 連続桁
- ゲルバー桁
単純桁
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最も基本的な構造で、それぞれの支点間に独立して橋桁をかけます。
連続桁
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つなぎ目がなく1本の橋桁で構成されており、単純桁よりも走行性が良く騒音も少ないです。戦後に技術向上とともに用いられることが増えましたが、全体的な数はそれほど多くはありません。
ゲルバー桁
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一方の橋桁から張り出した梁を作り、ヒンジによってつなぐ構造です。地盤が悪く、地盤沈下により曲げモーメントを受ける可能性が高い環境で使われており、カンチレバー桁とも呼ばれています。