これまで伸縮装置の種類や選定方法など、主に製品についてご紹介してきましたが、
今回は伸縮装置の施工に必要な設備を施工の流れに沿ってご紹介します!
伸縮装置の施工手順(補修工事)の大まかな流れは、以下の通りです。
着工前 |
↓ |
カッター工 |
↓ |
既設伸縮装置撤去工 |
↓ |
製品据付 |
↓ |
固定(溶接等) |
↓ |
後打ちコンクリート打設 |
↓ |
完成 |
それでは、作業別に必要な道具、設備もご紹介したいと思います。
①カッター工
コンクリートカッター
アスファルトやコンクリート、橋梁の鉄筋など構造物を切断するカッターです。
伸縮装置工の場合は、仕上がり予定の後打ちコンクリート幅に合わせてカッターを入れます。
②既設伸縮装置撤去工
コンクリートブレーカー
カッター幅に合わせ既設ジョイントの後打ちコンクリート、若しくは舗装面を破砕していきます。
細かい斫りには、平ノミや、小型のチッピングハンマーを用いることもあります。
切断器
既設伸縮装置及び鉄筋をガス溶断する際に使用します。
口金の部分が関東と関西によって仕様が違いますので、
遠征の際はご注意ください。
③製品据付
移動式クレーン車
伸縮装置は、小さいもので1メートル当たり15kg程度、一般的なもので50kg前後になります。
手ではなかなか取り扱えないので、ほとんどの場合、移動式クレーン車を使用します。
大型のものになると1パーツで2tを超えることもあるため、その場合は、
大型のクレーン車が必要になります。
ルートハンマー
製品が据付終わったら鉄筋アンカーを設置するため、
ルートハンマーにて削孔を行います。必要な削孔深さは
使用する鉄筋アンカーによって異なるため確認が必要です。
④固定(溶接等)
溶接機
設置した伸縮装置と鉄筋アンカーを溶接します。
火花や強烈な光が発生するため、遮光マスクは欠かせません。
⑥コンクリート打設
バイブレーター
コンクリートを打ち込む際はバイブレーターで振動を与え、
十分に締め固めを行う必要があります。
木鏝・金鏝
締め固めを行ったコンクリートを表面均します。木鏝で均し、金鏝で仕上げを行います。
ジェットコンクリートモービル車
伸縮装置の補修工事は、規制解放までに
撤去からコンクリート打設まで完了する必要があります。
そのため、3時間で実用強度まで硬化する「超速硬コンクリート」を
使用します。
その「超速硬コンクリート」の移動式プラントがモービル車です。
以上、伸縮装置の施工に必要な道具のご紹介でした!
今回は補修用の説明を行ったので、機会がありましたら
新設工事に必要な道具のご紹介もさせていただきます!
まとめ
・工程ごとに多様な道具が必要になる
・補修工事の際には「超速硬コンクリート」が必須である