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伸縮装置の「二次止水材」とは?目的と種類を一斉紹介!

以前にもコチラの記事で触れましたが、伸縮装置の止水性能によって
橋梁の寿命は大きく変わってきます。

製品本体の止水性能(一次止水)を求められているのは当然のことながら、最近では、万が一本体の止水性能が落ちてきてしまった際に二次的に止水を行う「二次止水材」の設置を要求されるケースも増えてきました。

そこで、伸縮装置の止水性能に関わる二次止水材の【目的】の説明と【各メーカーの製品紹介】を行っていきたいと思います!

二次止水材の目的

まずは、何故二次止水材を設置する必要があるのか?
そこからご説明いたします。

まず前提として、伸縮装置は「非排水性」を要求される傾向があります。
NEXCOの設計要領によれば、30年の耐久性が要求されているわけですから、30年は止水性を保っているべきです。
しかしながら、製品止水部の劣化、現場の状況や施工の不備によって漏水が発生してしまうことがあります。

このとき、何も対策していなければ、そのまま支承まで水浸しになってしまいますよね。
二次止水材とは、このように漏水が起こった際に、製品下部で水を受けるために設置される部材です。

また、寒冷地においては道路に凍結防止剤が散布されることが多く、路面からの漏水=塩化物が支承や桁端部にまわってしまうと懸念されています。
そのため、寒冷地では発注の段階で二次止水材の設置が指定されているのが多く見受けられます。

但し、二次止水材は厚みのある製品が多いため、桁遊間の幅が狭い現場の場合は注意が必要です。
二次止水材や排水パイプ設置のために床版の斫り(壊し)作業が生じてしまうケースもあります。
桁遊間が狭いことが事前に想定される場合は、「二次止水材は本当に必要か」「床版の斫りを行うのか」という検討を行った方がよいでしょう。

各メーカーの二次止水材

それでは、メーカー各社の代表的な製品を紹介していきます。

有限会社クリエート中川

クリエート中川
クリエート中川HPより


ジョイント部で一次止水(止水ゴム)、その下に止水ゴムシートとドレンパイプを設置することにより二次止水を行っています。

株式会社クリテック工業




遊間に置いて、アンカーバーを床版と固定するタイプの二次止水材です。
樋は補強布が入った厚手のゴムシートです。
伸縮装置本体に二次止水材を取り付けた一体型のものもあります。

ショーボンド建設株式会社

「クローザー」という名称で販売されています。
繊維補強ゴムシートを使用した二次止水材です。

中外道路株式会社

「ダブル止水ユニット」という名称で販売されています。
遊間に置いて床版と固定する「A工法(床版取付型)」と、
製品本体に固定する「B工法(本体取付型)」があります。

中外道路HPより

東京ファブリック工業株式会社

東京ファブリック工業 二次止水材
東京ファブリック工業HPより

この製品は一次止水をシール材で行うことによって、
ゴムパッキンで二次止水、そしてゴム樋で三次止水を行っています。

以上、二次止水材の目的説明と、各社製品のご紹介でした!

まとめ

  • 寒冷地域では二次止水材の使用が指定されることがある
  • 遊間が狭い橋梁の場合は要注意
  • 伸縮装置と同様に、各社様々な製品がある