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伸縮装置のカバープレート【種類とそれぞれの注意点を解説】

橋梁の壁高欄にはカバープレートが設置されている場合があります。これは、伸縮装置がカバーできない地覆部分を補っており、止水性を高めて漏水を防止に役立つ重要な部品です。

ただし、カバープレートには種類があり、それぞれに特徴が違います。どれを設置すべきかは環境によって変わるため、特性を踏まえて選ばなくてはいけません。

この記事では、カバープレートの種類について解説します。取り付ける上での注意点もまとめましたので、施工管理にお役立てください。

壁高欄カバープレートの種類

伸縮装置の地覆に取り付けるカバープレートには、代表的なもので次の3つがあります。それぞれの特徴をまとめます。

  • 片止めカバープレート
  • 両側止めカバープレート
  • ゴムと組み合わせたカバープレート

片止めカバープレート

片留めカバープレート

片方の高欄をアンカーボルトで固定し、もう一方は固定せずにフリーで稼働するカバープレートです。ステンレス製やメッキ加工のプレートを使用しており、最もシンプルなので1番見かける機会も多いです。

デメリットは、広い遊間では設置が難しいことが挙げられます。伸縮量が大きいとカバープレートも大きくなり、重量を片側固定では支えられない可能性が高いのです。

両側止めカバープレート

両側留めカバープレート

片側の高欄にアンカーボルトで固定し、もう一方は長穴を開けてスライドができるようにしたカバープレートです。

ステンレス製やメッキ加工のプレートが使用されます。両側をボルトで支えているため、伸縮量の大きい橋梁でも設置が可能です。

デメリットは横軸方向以外の動きには弱いという点があります。長穴が開いている方向はスライドで対応できますが、鉛直方向などにはボルトに負荷がかかり取れてしまう可能性が高いです。

ゴムと組み合わせたカバープレート

ゴムつきカバープレート

ゴムシートをプレートで挟んで高欄に固定するカバープレートです。素材がゴムなので、鉛直方向や橋軸直角方向などの複雑な動きにも耐えられます。ステンレス製かメッキ加工のプレートとクロロプレン系のゴムを使用します。

デメリットはコストが多少高くなる点です。また、納期も長くなる傾向にありますが、どんな橋梁にも対応できる大きなメリットもあります。

カバープレートの向きについて

片止めカバープレートの事例

片止めや両側止めのカバープレートは設置する向きが決まっています。適切に取り付けないと十分な役割が果たせないので注意しましょう。

ポイントは固定部分です。車の進行方向の手前側を固定し、反対側はスライドできるように設置します。

なお、中央分離帯の場合は2枚のプレートに分割して設置し、進行方向に沿うよう取り付けるのがベストです。

ただし、親柱等の構造物により設置できないケースもあるので、問題がないか事前に協議しなくてはいけません。

以上です。カバープレートは現場に合わせたものを選び、向きを考えて適切に設置しましょう。